第2回 消費者センターの役割と最近の高齢者被害(2022年9月25日)

全国消費生活相談員協会会員 廣重美希氏をお招きし、「消費者センターの役割と最近の高齢者被害」と題したオンライン講演会を開催しました。
廣重氏は 消費生活センターでの相談員を23年勤務し、現在市民後見人でもあります。

講演の概要を紹介します。
消費生活センターは「消費者と事業者との契約」や「製品事故」についての相談を扱っており、相談件数は2004年をピークに減少し、ここ何年かは横ばい状況です。ただ、近年は、サイトの詐欺により、契約解除に至るまで、決済代行会社など多数の会社と交渉することになり複雑化しております。
高齢者の被害は、家族からの相談が多く、被害者が認知症の場合は、本人が契約解除しなければならず、解決が難しいことが多いです。高齢者に見られる被害の購入形態は、訪問販売、電話勧誘販売が6割を占めております。
いくつかの高齢者トラブルとして悪質業者の手口を紹介し、困ったときは消費生活センターへ相談することを促しておりました。
未然に防ぐ手段として、「訪問販売お断りステッカー」や「留守電対応」をあげております。
また、迷惑なダイレクトメールは、「受取を拒絶します」と明記し署名・押印したメモを郵便物に添付して返送することや、訪問販売の解除は、クーリングオフ制度を活用して、ハガキ等で販売業者、該当商品名等を記載し、販売店宛て「特定記録郵便」で通達する、などの対処方法が紹介されました。
高齢者の見守り活動としては、高齢者が持つ「お金」「健康」「孤独」をキーに、「見慣れない段ボールが山積み」とか「見慣れない人や車が出入りしている」などの見守りチェックポイントを設けケアしてほしいと結んでおります。

参加者からは、新たに知りえたことが多く、ためになったとの声をいただきました。


第1回 事例で考える市民後見(2022年5月29日)

5月29日に「市民後見ひろばオンライン交流 事例で考える市民後見」が開催されました。参加者は29名でした。参加者には事前に事例の内容を目通しいただき、当日は6つのグループに分かれ、事例について意見交換をしながら交流をしていただきました。その後、各グループで話し合われた内容が発表され、全員で共有いたしました。

【事例の要旨】
Aさん(80歳)は独り暮らしで、家はゴミ屋敷状態。住民からの連絡により地域包括支援センターが支援に入る。Aさんは、要介護2の認定を受け、ケアマネによる在宅介護支援の実施で、通常の生活ができる状況になった。
その後、Aさんは転倒により入院したが、唯一の親族である息子さんからは支援を拒絶されている。脳梗塞が原因で片麻痺となり、車いす生活となった。この時点で「要介護3」「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅲ」の状況。ケアマネさんは、施設への入所と後見制度の利用を考えている。

【話し合われた内容】
・ゴミ屋敷になる前の段階での支援が望ましいが、地域との接点がないと把握が難しい。見守り活動などで地域につなぐことが大切。
・意思決定支援により本人の意思確認が優先される。だが、知的障害者の意思確認は困難。
・現場の声として、後見は早い時期から利用してほしい。
・医療行為の同意などは後見人ではできないので、親族の関かわりが必要になる。親族とのコミュニケーションが優先される。